チーム訪問

2017/03/9
東京成徳大学高等学校
東京都

東京成徳大学高校 【Vol.2】 支える人 天野佳代子アシスタントコーチ&菊池竜太トレーニングコーチ&臼倉美倭マネージャー

激戦の東京都で長年、強豪チームとしてその存在を示し続けてきた東京成徳大学高校。
中学のコーチを経て高校の監督なった遠香(おか)修平監督の下、東京成徳大高はまた新たな歴史を刻んでいます。
Vol.2では、チームを支える人として、天野佳代子アシスタントコーチ、
菊池竜太トレーニングコーチ
、そして臼倉美倭(うすくらみわ)マネージャーを紹介します。

天野佳代子アシスタントコーチ 

高校、大学は常勝チーム、
Wリーグでは下位チームでプレイ。
勝ち続けること、1勝することの難しさを学ぶ

東京成徳大高から筑波大に進み、大学ではとにかく先輩方が偉大でした。下級生のときは同じポジションに服部直子さん(元デンソーアイリス)や福士佳恵さん(元アイシンAWウィングス)がいて、私はシックスマンだったので、途中から試合に出ていました。責任は特に考えず、できることを必死にやっていました。上級生になってからは、ポジティブにやっていたら後輩もついてきてくれました。

チームのOGでもある天野佳代子アシスタントコーチ

それから日立ハイテククーガーズからお誘いがあったので、「今しかできないことだからやってみよう」と、Wリーグの世界へ足を踏み入れました。それまでは、東京成徳大高、そして筑波大と、勝つのが当たり前のチームにいました。勝ち続けることの難しさは知っていましたが、日立では1回勝つことの難しさを本当に学びました。

負けてしまった試合の後、会社やファンの方に挨拶しに行くのがすごくツラかったですね。観客のみなさんは明るく「次もがんばってね」とやさしい声をかけてくれ、負けても負けてもすごく一生懸命応援してくれました。こんなに勝てないのにずっと応援してくれて、申し訳なくなってしまって。もちろん私たちも全力でプレイしていましたが。

教員1年目はやることだらけ!
覚えることや勉強すること、とにかく必死です

2015年5月まで日立と契約していたので、2016年度から東京成徳高校の教員になり、女子バスケ部のアシスタントコーチをしています。選手時代は他の仕事はせず、バスケだけに夢中になれました。でも、今は教員です。「授業もある」「バスケ部以外の生徒も見ないといけない」など、やること、覚えることがとにかく多くて、必死です(笑)。まず教員としてちゃんとやらないといけないので、日々奮闘中です。

でもバスケ部に来ると、みんなの先生でもあり、先輩でもあります。選手と年齢が近いので、「今、身体がきつい状態だな」「ちょっとたるんでるな」とか、選手たちの気持ちがわかります。自分も選手として成徳でやってきましたから。私が心がけているのは、選手の意見を尊重することです。監督が厳しいことを言う場面がどうしても多くなるので、私は選手と監督の間で良いバランスを取っていきたいと心がけています。

「選手たちの気持ちがよく分かる」と話す天野ア・コーチ

言われたことをやるだけでなく、
「私がやるんだ!私がやらなきゃ!」という積極性を

今の成徳は秀でて上手い選手がいません。みんなまじめです。言われたことはみんなやります。でも言われなくても、「自分はここが足りないから練習しよう」と自主的に取り組んでほしい。人に頼らず、「私がやるんだ! 私がやらなきゃ!」と、リーダーシップを持つ選手が出てきてほしいと思います。

特にガードは大事ですね。卒業生の吉田亜沙美先輩(JX-ENEOS/リオ五輪日本代表キャプテン)は練習から「絶対負けない!」という圧倒的なオーラがありました。ディフェンスで相手に抜かれたら、「あっ!抜かれちゃった」じゃなくて、もっと悔しさを表に出してほしい。それが少しでもできれば、チームはガラリと変わるはずです。

母校・東京成徳高校で私がプレイしていた頃は2つ上に吉田亜沙美選手、1つ下に間宮祐佳選手(JX-ENEOS/リオ五輪日本代表)がいて、勝つのが当たり前でした。でも、今の成徳はその頃のような圧倒的強さを持っているわけではありません。ですから私の高校時代と今は違うチームとして、サポートしていかないと、そう感じながら取り組んでいます。




トレーニングを指導する菊池竜太コーチ

菊池竜太トレーニングコーチ 

細かく教えすぎない! 
選手の自主性をうながすようにアドバイス

自分は現役時代、ずっとサッカーをやっていたので、現在はパーソナルトレーナーとして多くはサッカー選手に関わっています。大学やトレーニング施設、チームで、トレーニングの指導やケガ人のリハビリをアドバイスしています。そのかたわら、ここ東京成徳ではトレーニングコーチとして、高校生にトレーニング指導を行っています。

トレーニングコーチとして大切にしているのは、教えすぎないということです。人それぞれ感覚が違います。体型も異なれば、性格も理解力もさまざま。ですから、僕が細かいことを指摘しすぎると、変な方向に理解してしまうこともあります。なので、まずは簡単にわかりやすく伝え、選手が自主的に考えて取り組んでくれるように導き、そこから個々に少しずつ修正していくように声をかけています。

高校生に伝えたいのは
「自分の身体を知ること!」 

バスケットボールに限りませんが、自分の身体を知ることが大切です。自分の身体が今どんな状態なのか。それを理解できれば、自分に何が必要で、どの部分を強化・改善していけばいいのかわかってきます。感覚も養っていかなければいけません。

身体を知るにはまず「自分を見ること」です。動画で自分の動きを見てみると、どこがおかしいのか認識できます。例えば、身体が前に倒れすぎていたり、ジャンプストップするときしっかり止まれていなかったり。それが自分の癖だとすれば、本当に自分が強く意識しないと修正することができません。自分でわからなければ、先生やトレーニングコーチなど第三者に見てもらうことが大事になります。

その修正点を感じながら取り組めば、やらなければならない課題は見えてきます。そのフットワークやトレーニングが試合とリンクできるようになれば、良い結果が必ず出てくるはずです。

自分の身体を知ることがスキルの上達や身体の強化につながる」と話す菊池トレーニングコーチ


臼倉美倭マネージャー

臼倉美倭(みわ)マネージャー(2年) 

バスケが楽しくて、
習っていたピアノとバトンをやめてしまった

お姉ちゃんがミニバスをやっていて楽しそうだったので、小学1年からバスケットを始めました。習い事でピアノやバトンをやっていましたが、バスケットがいちばん楽しくて、ほかは全部やめて、没頭しました。ミニバスではガードでしたが、中学は小さい子が多かったのでフォワードをやっていました。ボール運びが自分の強みでした。

中学でやめてしまったバスケ!
「自分にできることがある」と
東京成徳のマネージャーに

中学2年のとき、顧問の先生が変わりました。それまで「勝つよりも大事なことがあるバスケット」をチームで目指していたのに、それが変わってしまって。自分のやりたいバスケットができなくなってしまいました。顧問の先生とうまく意思疎通がとれず、バスケ部をやめてしまいました。

バスケットは続けたかったので、転校も考えました。でもお姉ちゃんが東京成徳高校のバスケ部で、お母さんが「成徳に行ったら? バスケ部で選手にならなくても、バスケに関われることがあるよ」と言ってくれて。実際、成徳の練習見学に行ったとき、「あっ!ここで自分にできることがある」と感じ、マネージャーになろうと決めました。

実は高校でも選手でやろうかなと思ったんですが、私はバスケットを見るのも好きなのでマネージャーの道を選びました。こういう仕事も自分に合っているのかなと。憧れの選手は女子日本代表でキャプテンとして活躍されている大先輩の吉田亜沙美選手です。

一人ひとりの選手の調子や練習の雰囲気など、常にチームのことに目配りをしている臼倉マネージャー

個性豊かなチームなので、
チームが1つにまとまったときはすごくうれしい!

マネージャーの仕事は大きく分けて3つあります。今、一番大事なのは「練習メニューを伝える」こと。練習が切り替わるとき、パパっと選手にメニューを伝えて、選手全員を素早く定位置に移動させる。これは、短い練習時間を有効に活用するために大事なことです。大きな声には自信があるので、わかりやすく伝えていきたいと思っています。

また、「練習試合での審判」も大切な仕事です。しっかり吹けない(判定できない)と、選手にも悪影響を与えてしまうので。あと「練習前の選手へのテーピング」もケガの予防や悪化を防ぐうえで重要ですね。

試合では、試合前に選手が緊張しないように、自分がいちばんワイワイ明るく話しかけて、選手が普段と同じ状態で入れるように心がけています。試合中は選手の肩をポンポンと叩いて、励ましたり。

練習が終わったときの選手たちの笑顔が、一番好きです。「あぁー、練習終わった」「でも明日も練習ある」「けどがんばろう」その何とも言えない表情を見ていると、「やっぱりみんなバスケが大好きなんだなぁ」とうれしくなります。

キャプテンが注意できないときは
マネージャーとして自分が言います!

選手がミスをした場合、いつも注意するのはキャプテンの木村です。でも、注意できない場面もあります。そのときは自分が「今のはミスしちゃいけないプレイだよ」「試合を想定してやらないと!」と声をかけます。それでも同じミスを続けるようなら、きついことも言います。1年生のときは厳しいことなんて言えないなと思っていました。でも去年、インターハイ後、先輩マネージャーが引退してしまいました。3年生がいる中で自分がマネージャーのトップになったので、「嫌われたくない」なんてもう言ってられないなと決意。そう思ったら、チームのためになら、きついことも言えるようになりました。

◆将来の夢: 指導者 (バスケットボールもしくはスポーツ関係)

関東新人大会で優勝を果たした東京成徳大高。インターハイへ向けてさらなる成長が期待される

※次回のVol.3では、注目の有望選手3名を紹介します。

取材・文・写真/一柳英男


シェアはこちらから!!

ギャラリー

東京成徳大学高等学校のその他の記事

チーム訪問新着

トップへ戻る