2020/04/8

【チーム取材】部活動の今


新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、各高校で感染拡大防止のため、部活動の中止が 余儀なくされている今、学校や部としての取り組みを埼玉栄高等学校男子バスケットボール部監督、伊藤裕一先生にお聞きした


※写真:2019年8月23日第2回高校バスケPRESS CUP時

◇現状の学校の状況を教えて下さい



学校は3月2日から臨時休校に入っており、同時に部活動も全て休止となった。

◇バスケットボール部に関しての状況を教えて下さい



・いつ頃から休止しているのでしょうか
3月1日のミーティングを最後に活動休止の状況となった。それ以来選手の顔は見ていない。大切なことは社会に適応していく力を付けることや人間力を高めることで、この様な社会情勢を受け止めて、今は「休み・自粛すること」と考える。

・選手にはどのような呼びかけをしているのでしょうか
家でやることはまず、「学習」。
埼玉栄は学習支援クラウドサービス「Classi(クラッシー)」を導入しており、一人一人やりとりができる体制が出来ている。今回は期末テスト前に休校になり、期末テストは全てこのシステムから送り、テストを受けてもらった。日本で一番のログイン率ということもあり生徒とのやり取りはすごく出来ている。
次に呼びかけたことは、「ワークアウト」。練習を自分で頑張ること。
そして、「人生の勉強をすること」。時間の取れるこの機会に、これからの人間形成を培うことを自分で何か見つけてほしい。例えば、本を読むこと。映画を見ることでも良い。自分の興味のあることにチャレンジする機会にしてもらいたい。
この3本を軸に時間を上手く使ってチャレンジしてもらうことを伝えた。
部として約束していることは、もう1つあり、バスケノートに毎日「100文字日記」を書くこと。この何もない期間に何か見えてくることや自分に返ってくることもあるはずだ。
また、自分の体験談として、2011年の「東日本大震災」の年にも一時練習が休止となったことがあった。当時は上尾市立大石中学校で監督をしており、ジュニアオールスターの中止や練習ができない日々も続いたが、その時期に選手がしっかりと学んでくれたこともあり、同年8月に行われた全中では、全国優勝を果たすことができた。
このような体験談も含め選手にはミーティングの際に呼びかけた。
今は、「自分を成長させる期間」どれだけ出来ているかわからないが、楽しみな部分でもある。

・選手のモチベーションはどのような状況でしょうか
選手とはまったく会えていない状況もありわからないが、今だからこそ出来ることの1つに、「任せること・信じること」がある。キャプテンやマネージャーを通してある程度の投げ掛けはするが、今は信じて待つこと。練習が再開すれば全てはわかる。

・家で自主トレなど指示していることはありますか
部として細かく指示していることはないが、走ることや自重でのトレーニングは最低限出来ることとして伝えている。



※写真:2019年8月23日第2回高校バスケPRESS CUP時


◇今の時期、チームを伸ばす重要な時期だと思うのですが、やはり影響は大きいでしょうか



2月の関東新人大会が終了し、3月からもう一度仕切り直しで関東予選・インターハイに向けて練習や試合を重ねる時期であった。今はどの大会からスタート出来るかわからない状況であるが、新チームが始まってからインターハイ・ウィンターカップ迄の仮説はあるので2大大会を軸にチームを練り直し、準備をしていく。今のチームは自分達で考えてやれるようになってきており、雰囲気も良く楽しみである。


◇先が見えない状況の中、今は待つしかないのでしょうか。それともチームとしてやるべきことが何かあるのでしょうか。



休み期間は、先程伝えた通り「学習」・「ワークアウト」・「人生の勉強」、そして「100文字日記」。活動が再開され、次の大会が決まったら大会目標に向けて準備。例え大会の見通しが立たなくても、焦らずやるべきことをやるだけ。バスケットボールは人間形成のためのツールであり、選手には社会に役立つ大人に育ってもらうためにバスケットボールがある。今は社会情勢にしたがい、ルールに沿って行動していくこと、それはバスケットボールにもルールがあることに共通するのではないか。


◇最後に、今年卒業となった3年生にはどのようなメッセージを残したのでしょうか




今年は例年通りの三送会は行えなかったが、埼玉栄男子バスケットボール部のキーワードでもある、「世界に通用する人間に」という言葉に加え、「母校に返って来れるような人間になってほしい」。恩師や学校に顔を出せる人間は、今が充実しており、今に自信を持って胸を張って生きている人間だと思う。そのような人間になってほしいと強く願い、想いを伝えた。


※写真:2019年8月23日第2回高校バスケPRESS CUP時


コロナウィルスの終息は未だに読めない状況であるが、この状況と向き合い、今できることしっかり考えて行動することが必要である。高校バスケPRESSでは、これからも全国の頑張る高校生を全力で応援していきたい。



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