2017/07/19

2017インターハイ 【男子展望】 本命なき夏のハードゲーム<展望2>

本命なき夏のハードゲーム
勝ち上がるのは
実力チームかジャイアントキリングか

2017インターハイの男子展望の第2弾は、引き続き右サイドの組み合わせから見ていきたい。
<インターハイ組み合わせは下段に掲載>

【右上】
帝京長岡に対応するのは正智深谷か
興南か。中堅チームで抜け出るのは?
地元・福島南に熱い期待も

 北信越を持ち前の身体を張ったハードなディフェンスで制した帝京長岡が第3シードに入った。帝京長岡(新潟)には#15ブラ・グロリダ(197㎝)、#14ティレラ・タヒロウ(194㎝)、ケイタ・カンディオーラ(200㎝)と3人の留学生がおり、現在はブラとティレラが登録されているが、エントリー変更もありうる。最終的に誰が入るのかも(留学生の登録は2人まで)注目すべきポイントだ。

 また、このブロックには中堅チームが集まった。中でも1回戦の注目カードは、正智深谷(埼玉)と能代工業(秋田)だ。正智深谷は、例年に比べ大型化したチームを#4常田耕平(186㎝)、#5川口颯太(174㎝)が率いる。昨年、連続出場が途絶えた能代工は1年で復活、とはいえ初戦から厳しいカードだ。この勝者は、続いて小型チームながら#4平良陽汰(178㎝)を筆頭に、運動能力集団である興南(沖縄)との対戦が待ち構える。

 この秋、地元国体を控える愛媛代表の新田にも注目したい。また、東海大付札幌(北海道)と、激戦の千葉予選を突破した八千代松陰(千葉)も1回戦の注目カードといえそうだ。東京3位ながら“気魄”の戦いで代表の座を手にした東洋大京北(東京)の伝統の力も侮れない。

 昨年の広島インターハイで福島県勢として68年ぶりにベスト4入りを果たした地元・福島南(福島)にも、熱い視線が集まる。ボール運びからインサイドまでこなすオールラウンダー#4半澤凌太(188㎝)をはじめ、ホームコート福島での声援を背に、プレッシャーをはねのけてその熱い期待に応えることができるか。大きな注目が集まっている。


帝京長岡は鉄壁ディフェンスに加え、ガード#8祝俊成のゲームメイクにも注目


昨年ベスト4入りした経験値を生かして地元開催に燃える福島南

【右下】
昨年の雪辱を期す東山を筆頭に、
中部大第一、福大大濠、実践が追う。
桐光vs大阪学院も注目カード

 昨年は夏冬ともに準優勝にとどまった東山(京都)が、洛南との激戦をかわして第2シードの座を確保した。近畿大会では#15グランダマベラ・モンゾンボ・クリスティン(205㎝)がスターターとして献身的なプレーを見せたが、#9カロンジ・カボンゴ・パトリック(206㎝)は役者が二枚も三枚も格上のセンター。PGの#8南天仁とのラインで成り立つピックプレーで東山を牽引する。春先はケガ人が多く、本来はシューターの#4鱒拓真がPFとしてぶっつけ本番で近畿大会に臨んだ。経験が少ない選手も多く、ディフェンスから打開を図っていく。

 来年のインターハイ開催地・愛知からは、東海大会を制した中部大第一(愛知)が虎視眈々と上位進出を睨む。#4星野京介(183㎝)、#5坂本聖芽(181㎝)の二枚シューターが最後の夏に挑むことになる。また、2年連続で初戦敗退の憂き目にあった福岡大附大濠(福岡)は、1回戦で東京1位の実践学園(東京)と対戦する。3度目の正直となるか。高校生で唯一、U19ワールドカップ(エジプト:7月1~9日)に出場したガードの#13中田嵩基(173㎝)がようやくチームに合流、本番に意欲を燃やしている。

 また、新人戦県ベスト8からインターハイ予選では県優勝にジャンプアップした桐光学園(神奈川)と大阪学院(大阪)が1回戦で早くもぶつかる注目カードとなっている。

今年こそ頂点をめざす東山。ゴール下の要#9カロンジ・カボンゴ・パトリック


ディフェンス力が増している中部大第一も上位をうかがう。#4星野京介

暑さとの戦い、長丁場の戦い
体力・気力の勝負となるインターハイ

 “夏の高校日本一”を決めるインターハイ。今年は、下位の回戦の会場が公営体育館と、高校の体育館とに分かれる。高校体育館は冷房などの設備が期待できないため、まさに「暑さとの戦い」になる。決勝にたどりつくには、6日間、シード校の場合は5日連続でゲームを行うことになる。

 1週間というスパンを見越して、気力、体力、食事、水分補給、宿舎での過ごし方をコントロールしなければならない。
 もちろん、その日ごとの対戦相手のスカウティングも重要な要素ではある。新チームになってこれが初めての全国大会。未完成なチームばかりだ。みずからの力の発揮できずに終わるチームも多く、逆に大化けするチームも出てくるだろう。

 準備が不足していると、インターハイでは“番狂わせ”のカードも多く生まれる。持てる力以上の力を発揮して、ジャイアントキリングを実現するのは高校バスケットの醍醐味でもある。今年の特徴として、例年になくシューターが多い年だ。さまざまなタイプのシューターの特徴を比較するのも面白いだろう。また、それを生かすのも殺すのも、司令塔のガード次第だ。IQの高いガードも、今年は少ないように思う。安定したゲームメイクができるガードの登場が期待されるし、また大会を通してガードとして成長できるのかもチーム浮沈の鍵を握っている。

 高校生は1日で変わることができる。ここに述べた展望はあくまでこれまでの大会実績から考慮したのものだ。予想を覆すようなチームの出現、さらには大会を通して成長する姿をおおいに期待したい。

文/清水広美
写真/三上太、小永吉陽子、若生悠貴



シェアはこちらから!!

新着記事

高校バスケ特集企画

トップへ戻る