2017/07/30

2017インターハイ7/29(土)男子2回戦 北陸学院(石川) vs 土浦日大(茨城)

    高原vs大倉のエース対決は、まさかのエンディング
    昨年のリベンジ達成の土浦日大

     残念な気持ちが二つ残った。一つは延長戦が見たかった。もう一つはもっと大きな試合会場でやってほしかった。会場となった福島商高体育館には、ベンチ裏に応援席が設けられたにもかかわらず、一般観客席はびっしり立見の盛況ぶり。観客はこの試合の面白さを知っていた。その思惑通り、土浦日大#4高原晟也vs北陸学院#2大倉颯太のエース対決は、その期待にたがわぬゲームとなったが、エンディングはまさかの展開を迎えた。

 土浦日大#4高原に対し、北陸学院は#24橋本一輝、#21北方祐也がかわるがわる徹底マークする。高原はこれにイライラすることもなく、最初はボールを回し、#5新山航希らが得点を重ねる。しかし、勝負所では高原のシュートが炸裂した。高原はこの試合41点。

 片や北陸学院は、エース#2大倉が外角、時にポストアップからと中外自在なプレー。従兄弟である#77森島瑞樹とのハイローの合わせも披露し、32点、8リバウンド、6アシストをマーク。また、最高到達点315㎝のキーマン#87井黒桂亜が15リバウンドと奮闘する。


土浦日大#4高原は厳しいディフェンスの上からシュートを決めた

 ともに抜きつ抜かれつのつば競り合いは続き、3Q終了時に52-52。こうなると、最後はエース対決となる。2分を切ってなおイーブン。ここでビッグプレーが出た、大倉の背後から高原がスティール、レイアップに持ち込む。ラスト24.4秒、ここからは大倉がドライブで68-68として、残り12秒。土浦日大の指示は高原だったが「ボールを持った瞬間、北陸学院は全員自分を見ていた」(高原)と、無理に攻めない。誰もがオーバータイムかと思った瞬間、ボールは#7山本純也へ。山本がロングスリーを放つ寸前にブザーが鳴ったが、審判が両手スリーのサイン。すかさず北陸学院・濱屋コーチがオフィシャルに抗議したものの、審判は確認せずに突然のゲーム終了となった。歓喜に沸く土浦日大、一方の北陸学院は呆然と立ち尽くす。


土浦日大#7山本のスリーポイント。ブザーは先に聞こえた


北陸学院#2大倉颯太は自在なプレーで相手を翻弄。#77森島瑞樹との従兄弟プレーも随所にみせた。マークは土浦日大#5新山航希

 土浦日大・佐藤豊コーチは「延長になってもどうにかなると思っていた。#4高原が気を張ってよく頑張ってくれた。関東大会で(うちは)もう死んだ。高原も、俺は膝が痛いから術後だからとはもう言わない。あいつはよく応えてくれた。#5新山も(高原)晟也を生かすためにチームとしてやってくれている。#7山本を『ロングシュートを勉強するまでは絶対使わない』と、大会直前まで干していて、それがよもや、あいつがいれてくれるとはね……」。

 「みんな(大倉)颯太と自分の点の取り合いと思ったでしょうけど、バスケはチームプレー。チームで戦おうと話し合ってきました。自分はチームの中でファーストオプション。最初はチームプレーですが、最後は自分のセレクションで行く。(山本)純也が最後は決めてくれて感謝しています」と話す高原。その山本は「過去、ブザービーターはないけど、あの距離からはあります。大会直前まで『お前はもういらない』と干されていました。でも、関東大会前からあのロングシュートは練習してました。佐藤先生には感謝しています」と感激の面持ちだった。

 片や、北陸学院・濱屋コーチの目は赤かった。
 「率直に悔しい。高原に対しては北方、橋本らが苦しめてくれた。前半はよく入ったけど、後半は落ちて2人の頑張りがこの結果になった。大倉の出来も外だけでなくインサイドとバランスよくクレバーにやっていた。最後のシュート確認もなく、うちは不利。しかし、最後に勝ちきれなかったのは自分たちの弱さ。自分たちがもっともっと鍛えなくてはいけなかった。シュートは水物。ディフェンスのチームなので60点台に持ち込むゲームプラン。最後のシュートで70点台に乗せられた」(濱屋コーチ)


肉離れから復帰した北陸学院#21北方祐也のドライブ

 キャプテンの#35清水宏記は、「リベンジに燃える土浦日大を返り討ちにしようと思っていた」と話す。

 大倉は「ああいう負け方をしたのが悔しい。その前に悔やまれるプレー、課題がたくさんあった。最後の時間の使い方もそう。早くボール持ちすぎて、抜いたらヘルプにこなかったのでそのまま行った。ボールをもらうタイミングが遅かったり、インバウンズの時に下から上に動いたり、もう少し考えてできればよかった。12秒では早すぎた。また、決めたい場面でターンオーバーが自分のところで多く、責任を感じています」と、悔しさを抑えきれない。

 翌日の明成戦に向け、土浦日大・高原は「北陸学院に去年のウインターカップのリベンジができたので、明成戦は(一昨年のWC決勝の)リベンジができるようにしたい」と会場をあとにした。


いつもより積極的に攻めた北陸学院#35清水宏記

取材・写真・文/清水広美


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