2017/12/29

ウインターカップ2017【男子準決勝】帝京長岡のコート内外で培われたコンビネーション

■12/28 男子準決勝 帝京長岡 56-65 明成■

 ベスト4に残った男子4チーム中、唯一、ウインターカップでの優勝経験がない帝京長岡(新潟)。しかし今夏のインターハイでは優勝校の福岡大附大濠を相手に4度の延長戦の末に惜敗という記録を残している。それだけに大会前の下馬評が高かったが、準決勝で明成(宮城)との接戦の末に敗れた。帝京長岡の柴田勲コーチは敗因をこう語る。

「大事な場面で足が止まり、ミスが出てしまいました。そういうところを作り出すのが明成はうまい。ほうり(#8祝俊成)もだいぶ苦しんでいました」

 チームを司令塔としてリードし、精度が高く、しかも華麗なプレーを見せる#祝(ほうり)俊成。肩関節の可動域の広さを感じさせる安定したドリブルワークで的確に状況判断。ディフェンスとの間合いが広がった瞬間を見逃さずにシュートに持ち込み、逆に前に出てくるディフェンスに対しては、スピーディーなドリブルで切り裂くうまさが光る。

 さらにチームディフェンスを武器とする帝京長岡にとって、準々決勝まで攻撃面のストロングポイントになっていたのが、#8祝とセンター陣とのコンビネーションプレーだ。明成戦では、その攻撃を封じられる格好となったが、見応えのあるプレーを随所に披露した#8祝。準々決勝が終わった直後、「スクリーン(ディフェンスの動きを邪魔するために壁となるプレー)を試合で一度使ってみて、ディフェンスの動きを見ながら他の選手と調整する」と語っていた#8祝。昨年まではディアベイト・タヒロウという大黒柱とコンビを組み、「しっかりと面(ゴール下のポジショニング)をとっているのにパスを出せないことが多かった」(祝)という。

その先輩の姿を見て成長し、祝とタッグを組んでウインターカップで戦ったのが#14ティレラ・タヒロウ(※昨年までいたタヒロウと同様、マリ出身の選手だが血縁関係はない)らの留学生だ。その#14タヒロウが言う。

「トシ(#14祝)とは3年間、同じクラスで(選手寮でも)同じ部屋。だからお互いにやりたいことがわかっていると思う。プレー以外にもトシからは日本語の漢字から箸の使いまでいろいろなことを教わりました。僕が話す日本語を最初は誰もわかってくれませんでしたが、トシは理解してくれたんです」

 新潟県佐渡市、すなわち外国人があまりいない地域で育った#8祝。留学生にどう接していいか戸惑っていた頃を思い起こして言う。

「コート上でも留学生をどう使っていいかわかりませんでした。とりあえず上に投げておけばいいのかな、という感じでパスを出していましたが、通るわけがありませんよね。そんな僕を我慢して使い続けてくださった柴田コーチに感謝しています。特にセンター陣はリバウンドが大変なので、無理なパスを出して難しいシュートを打たせるような負担をかけないようにしてきたつもりです」

 初の決勝進出こそならなかったが、#8祝のシュートテクニックや絶妙なパスから繰り出されるアクロバティックなプレーは、ウインターカップが高校生の大会であることを忘れさせる破壊力だった!

取材・文/渡辺淳二 写真/一柳英男


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