2018/08/8

インターハイ2018【桜花学園】想定外の展開で桜花学園が地元インターハイを制覇

◆8/6 女子決勝 岐阜女子 61-70 桜花学園桜花学園

「負けられない」

 その言葉を幾度となく、桜花学園・井上眞一コーチから聞いてきたが、昨年冬のウインターカップで3位を決めた直後に聞いた時の、力強く、そして切実な響きがまだ耳に残っている。そしてその言葉には二つの意味が込められていた。

 一つはインターハイ前の東海ブロック大会で優勝し、第一シードとして地元インターハイに臨むということ。それは優勝回数を積み上げる王者としてのプライドであり、また万全の状態でインターハイを迎える上で欠かせない条件でもあったはずだ。が、その目論見は同県の安城学園に打ち破られ、ノーシードで大会に臨むことを余儀なくされた。


 そして「負けられない」に込められた二つ目の思い、地元インターハイでの優勝は、想定外の展開で結実した。ノーシードで1回戦から大会に臨んだ桜花学園は、2回戦で昭和学院に終始リードされ、終了間際の逆転シュートで何とか生き残った。まさしく薄氷を踏むような勝ち上がり方だった。

 迎えた岐阜女子との決勝戦。見どころは桜花学園が岐阜女子の2人の留学生に対してどのような戦い方を見せるかであった。昨年のインターハイでもインサイドの制空権を岐阜女子に奪われた桜花学園は、相手に優勝タイトルを奪われているのだ。

 そして誰が想像しただろうか、桜花学園の1年生、ナイジェリアからの留学生・Okonkwo Susan Amaka(以下アマカ)がファイナルの主役に躍り出ることを。インターハイ前のブロック大会まではベンチ入りすらしていなかった選手。そんなアマカが岐阜女子の2人の留学生を相手に、対等以上の戦いを見せて2年ぶり23度目となるインターハイ優勝の原動力となったのである。

 昨年の覇者・岐阜女子にとっては、してやられた形となってしまったが、たとえ形勢が桜花学園に傾いても、最後まで桜花学園のゴールにアタックし続けた選手が岐阜女子にいた。両チーム通じて最多となる32得点をあげたスーパーガード#4池田沙紀である。試合中、井上コーチに「4番を止めろ」と、警戒されていた選手だ。その#4池田が決勝を振り返る。

「岐阜女子らしくディフェンスからの速攻を狙っていましたが、桜花学園に思った以上にリバウンドを取られて、得意の展開に持ち込むことができませんでした。桜花学園の留学生との対戦も初めてで、彼女にもリバウンドをかなり取られてしまいました」

 桜花学園・井上眞一コーチは昨年のインターハイでこの岐阜女子に敗れて、「留学生を受け入れることを決めた」という。ひょっとするとその時に感じた思いこそ一番強かったのかもしれない。

 負けられない――。

[井上眞一コーチ、および選手たちのコラムに続く]

文/渡邊淳二 写真/青木優


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