2018/12/31

ウインターカップ2018 超高校級オールラウンダー3人が挑んだ最後の冬。悔しさを胸に次のステージへ

今年の女子高校界には、将来性豊かな180㎝級の3人のオールラウンダーが存在し、ウインターカップの注目選手として期待が集まっていた。#4奥山理々嘉(八雲学園、180㎝)、#5今野紀花(聖和学園、178㎝)、#7野口さくら(安城学園、182㎝)がその3人だ。

野口はベスト8入りしたU17ワールドカップ代表のエース。安城学園の金子コーチは「野口の適正はポイントガード」と言うほどの状況判断力がある。津幡戦で猛追した場面で魅せた得点力も際立っている。

奥山と今野は今年の日本代表候補(52名)に高校生として選出され、アジア競技大会の3x3とU18アジア選手権で銀メダル獲得に貢献している。奥山は今大会平均42.67点を叩き出した抜群の得点嗅覚を持つ。得意のインサイドからエリアを広げ、今では3ポイントまでしなやかにこなす。今野は1対1やステップを駆使してディフェンスをかわし、華麗にフィニッシュするスキルに長けている。3人ともにポストプレーから1対1、3ポイントにパスのうまさまで兼備。プレーに華がある逸材なのだ。

そんな超高校級エースを擁した八雲学園、聖和学園、安城学園は上位進出が期待されたが、目標にしていたメインコートに立つことはできなかった。八雲学園は大阪薫英女学院(2位)に準々決勝で、聖和学園は岐阜女(優勝)に3回戦で、安城学園は津幡(4位)に2回戦で、それぞれ強力なチームディフェンスと組織力の前に及ばなかった。3人のエースは何を背負いながら戦っていたのか。そして今後に向けての課題は――。


安城学園・野口さくら

「勝つという気持ちはみんな持っていたのですが、負けて本当に悔しいです。自分が守られてしまうことも想定して練習してきたのですが、どうしてもリングに向かって攻めるという気持ちが出てしまい、ディフェンスに囲まれて周りが見えなくなってしまったことで得点が止まり、自分のところから崩れてしまいました。最後に自分が1対1をして追い上げることはコーチから言われ、自分がやらないといけないと思ったんですけれど、どこかで他の人に頼ってしまう部分があったり、自分が攻めきれなかったのでこの結果になったのだと思います。
去年、決勝で負けて優勝できなかったので先輩たちに恩返しをして終わるのを今年の目標として頑張ってきたけれど、行動で表せなかったのが悔しいです。
これからは同学年にライバルがたくさんいるのでその人たちに負けないように、自分自身を磨いていかないといけない。ライバルとは今野さんや奥山さんです」安城学園・野口さくら)


聖和学園・今野紀花

「前半で3つのファウルをしてしまったことはしかたないので切り替えてオフェンスでやり返そうと思ったのですが、ディフェンスではいつも出ていくところまで出られず、そうしてどんどん聖和が不利になっていきました。少しずつの積み重ねで点差が開いていったんだと思います。最後まで声を出して引っ張ろうという思いがあったんですけど、自分が引っ張っていけませんでした。  これからはアメリカの大学でプレーしますが、アメリカはもっと努力しないと通用しない世界。まだまだできることがたくさんあるし、日本代表として活躍したい思いがあるので、これから必死に頑張りたい。岐阜女子にすごく悔しい思いもしたし、何もできなかったのでこの気持ちを忘れずに次に生かしたいと思います」聖和学園・今野紀花)


八雲学園・奥山理々嘉

「日本一になりたくてやってきたのに、教えてくださった先生たちに恩返しができないのが申し訳ないです。チームとしてシュートも決めきれず、ファウルももらえず、チームディフェンスもできていなかった。周りが1対1で困っていたので周りを楽にしたかったけれど、自分自身も判断力がなかったです。  八雲は自分が中心のチームだったので、チームメイトは自分のことを見ながらプレーしていたけれど、これからはもうちょっと周りが思い切りよくプレーできるようにしなきゃいけないと感じています。1本のシュートとか、1本のドライブとか、一つのプレーをもっともっと大切にしたいと思います。3年間、たくさんのことを経験をさせてもらいましたが、まだまだ足りないことがあります。日本代表になって活躍することが目標なので、また一から新たな気持ちになって頑張りたいです」(八雲学園・奥山理々嘉)

エースとしての責任を背負って戦った3人は、ウインターカップでの悔しさを忘れずに、次へのステージに向けてステップを踏み出す。年が明けて2019年の夏にはU19ワールドカップがあり、3人ともU19代表に選出される可能性がある。そのときはチームメイトとして、それぞれに可能性いっぱいのプレーを披露し、世界の舞台で暴れてくれることに期待したい。

文・写真/小永吉陽子


シェアはこちらから!!

新着記事

高校バスケ特集企画

トップへ戻る