2018/12/29

ウインターカップ2018【男子決勝】福岡第一が中部第一を圧倒して2年ぶり3回目の優勝!

◆12/29 男子3決勝 福岡第一 85-42 中部大学第一

大会最終日、男子ファイナルに勝ち上がったのは、福岡第一(福岡)と中部第一(愛知)。ともに主力選手がアンダーカデゴリー(高校生年代)の日本代表としてアジア選手権に出場していたことで、今夏のインターハイではベストメンバーでは戦えなかった。そこで福岡第一は初戦敗退という悔しい思いをし、中部第一は地元インターハイのファイナルのコートに立ちながら、あと一歩のところで初のタイトルを逃した。

準決勝で桜丘(愛知)を破った直後、インターハイに出られなかったキャプテン、中部第一#4中村拓人はこう語って翌日の決勝を見据えていた。

「自分がいなくて、インターハイでは決勝まで行ったので、ウインターカップでは最低限決勝までは来たかった。だからほっとしています。決勝では悔いが残らないように全力でプレーします」

試合は序盤からその高校・日本代表の3人が躍動する。福岡第一#8 河村勇輝、#24松崎裕樹が得意の速攻でペースを握ると、タイムアウト後に中部第一#4中村が福岡第一の堅いディフェンスをものともせず、ゴールに向かって得点を連取。その後も互角の展開が続くかに思われた。

福岡第一#8 河村が言う。

「福岡第一らしくディフェンスからの速攻を出せましたが、中部第一も慣れてきたので、『我慢して戦おう』と確認しました」


3本の3ポイントシュートを含む21得点を記録した福岡第一#24 松崎裕樹

そして第2ピリオドに入ると、アウトサイドからのシュートの明暗がくっきり。報徳学園戦でねんざし、本来の調子とは程遠い中部第一のシューター#5 青木遥平がベンチに下がると、福岡第一は青木のマークマンである#24松崎が3ポイントシュートを立て続けに決めて一気に中部第一を引き離した(両チー通じて最多となる、3本の3ポイントシュートを含む21得点)。

その松崎がそのシーンを振り返る。

「昨日も今日もフェースガード(密着マーク)されて、しかも青木(中部第一#5)はディフェンスがうまいけど自分のスタイルを変えずにプレーしようと。序盤、ブレイク(速攻)で走った後、3ポイントシュートを決めたことでドライブもしやすくなりました」

中部第一・常田健コーチがその辺りのチーム事情を明かす。

「青木は試合に出られる状態ではありませんでしたが、本人が『最後だから出たい』と言うので、痛み止めをして出しました。でも、思い描いたとおりの戦い方はできませんでした」

後半に入ってもスムーズな攻撃が展開できない中部第一とは対照的に、福岡第一は3ポイントシュート、ゴール下、速攻と多彩な攻撃を展開して、2年ぶりの3回目の優勝を手にした。


中部第一の#5 青木遥平は負傷の影響もあり本調子でなかったのが悔やまれる

今夏のインターハイに続き、準優勝という結果となった中部第一・常田健コーチが言う。

「もう少し福岡第一を苦しめたかったのですが、ウインターカップで初めてのファイナルということで緊張もありましたし、福岡第一のアウトサイドシュートが高確率で決まり、浮き足立ってしまいました。福岡第一に対して他のチームも対策を練って臨みましたが、しっかりアジャスト(適応)していましたし、トーナメントを戦う中で強くなっていると感じました」

一方の福岡第一・井手口孝コーチは二つの敗戦を振り返る。一つ目は主力二人を欠いた今夏のインターハイだ。

「二人がいない分をチームプレーで何とか乗り切ろう、というバスケットになってしまいました。目の前の1対1ではなく、システムを優先するような状態になってしまい、大失敗でした」

さらに遡って昨年のウインターカップ、3点差で敗れた福岡大附属大濠戦だ。

「昨年、5(ファイブ)ファウルの退場者を出して負けて以降、『ファウル一つの重みを感じて練習しよう』と。だから試合中は『ノーファウル(ファウルするな)、ノーファウル』とずっと言っていました。そして朝と夜、コツコツとシュート練習を重ねてきたことが優勝につながったと思います」

今回のウインターカップ福岡県予選で福岡第一は、その福岡大附属大濠との接戦を制して頂点まで上り詰めた。そんなライバルに優勝報告をするかのように、井手口コーチはこう語った。

「(ウインターカップに)出場したチームのみなさんには失礼かもしれませんが、そこ(福岡大附属大濠戦)が事実上の決勝戦だったかな、と。その時の思いを大事にして戦ってきたからこそ、強敵ぞろいの組み合わせを乗り越えられたように感じます」

福岡第一#8 河村も同調する。

「いい緊張感の下で福岡県予選を戦って、いい責任感を持つことができ、今回圧勝できたのだと思います。でも(福岡大附属)大濠もこの悔しさを晴らすべく、来年も立ち向かってくると思うので自分たちもそれを跳ね返せるように頑張ります」

早くも次の勝負を待ち構えるかのように、2年生ガードは胸を張った――。

文/渡辺淳二 写真/若生悠貴


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