2019/12/29

【WC2019】桜花学園がライバル対決を制し、3年ぶり22回目の優勝

■12/28 女子決勝 桜花学園72-67岐阜女子

 今夏のインターハイ、国民体育大会を制した桜花学園(愛知)が、昨年のウインターカップ覇者・岐阜女子(岐阜)との激闘を制し、3年ぶり22回目の優勝を果たすともに、3冠を獲得した。

 準決勝では、4強のうち唯一留学生不在の大阪薫英女学院(大阪)を退けた桜花学園。一方の岐阜女子は、今大会で初の4強入りを遂げた京都精華学園(京都)を圧倒しての勝ち上がり。大会前から下馬評の高かった、まさに東海ブロックのライバル対決は終盤までもつれる展開を見せた。

「大会前、組み合わせを見た時、(岐阜女子のいる)右のヤマに強豪がかたまっている、と思いました。にもかかわらず岐阜女子がいいゲームをしているのを見て、すごい仕上がりだな、と。相当鍛えられていると感じた」という桜花学園・井上眞一コーチ。

 両チームともに留学生にボールを集めて加点していきながら、そこにボールが入らなければ他の日本人選手が3ポイントシュートやドライブを仕掛けるという一進一退の攻防。桜花学園#4平下愛佳が積極果敢に岐阜女子のゴールに向かうプレーを見せれば、岐阜女子#4林真帆も得意のクイック(素早い)モーションからのシュートで会場を沸かせるのだ。そして岐阜女子に試合の流れが傾きそうなところで踏みとどまったのが桜花学園の2年生#10オコンクウォスーザンアマカだ。リバウンドをことごとく奪取して得点を量産(25得点)した彼女が言う。

「何度もリバウンドに跳んで、疲れてはいたけどさぼるわけにはいかない。ジャンプの高さがだんだん低くなっていたのはわかったけど、相手の留学生2人に負けたくなかった」というアマカ。

 後半残り2分6秒で桜花学園が13点のリードを奪い、勝負は決したかに見えた。しかしここから岐阜女子が猛反撃を見せる。前線から激しくプレッシャーをかけて桜花学園にボールを運ばせずミスを誘い、残り36秒で2点差。ここでも桜花学園を救ったのは#10アマカだった。

 #4平下が落としたシュートボールに素早く反応し、この日、14個目のリバウンドからファウルをもらい、フリースローをゲット。岐阜女子の猛攻を食い止めて見せた。しかもアマカ自身、すでに4つ目のファウルを犯していて、絶対にファウルが許されない場面でのビッグプレーだった。

 アマカが満面の笑みを浮かべて、そのクライマックスシーンを振り返る。

「井上コーチから『余計なファウルをするな』と言われていたので(苦笑) ディフェンスでブロック(ショット)するチャンスもあったけど、レフェリーが近くで見ているのがわかったので我慢、我慢でした(笑)でもこうして試合で勝てて、(岐阜女子の留学生2人より)今は自分が勝ったと思います。3年生と最後、笑顔で終わりたい、と思っていたのでよかったです。でも、まだ終わりではありません。来年がありますから」と貪欲に先を見つめるアマカ。

 岐阜女子・安江満夫コーチに「インサイドで得点を取れないし、相手のセンター(アマカ)にリバウンドで負けました」と言わしめたアマカ。「練習中から自分に『3冠を取る』と言い続けた」という。

 一方の桜花学園・井上コーチはこう言って、来年を見据えた。

「ウインターカップで2年間優勝できなかった期間がすごく長く感じます。まるで10年間優勝できなかったかのようです。全国大会の優勝回数を実年齢に近づけたいものですから(笑)」

 桜花学園はインターハイと国民体育大会を含めると、今大会で67回目の全国制覇。御年73歳の井上コーチは、アマカが3年生となる来年も3冠を目論見、優勝回数を70回の大台に乗せる構えを見せていた――。

文/渡邊淳二 写真/若生悠貴


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