2020/12/29

【WC2020】エース欠く洛南、「京都対決」で東山に屈す

◆男子準決勝 洛南 67-87 東山

SoftBankウインターカップ2020(第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会) の大会6日目、男子準決勝1試合目は、洛南対東山という「京都対決」となった。

今大会の京都府予選では、洛南が東山に勝利し、京都府の王座を奪還して見せていた――。

準々決勝第一試合で正智深谷(埼玉)の粘りを振り切って勝利を収めた後、「京都府予選で東山に勝って、自信になったと同時に、それまで大きな目標にしていたことがかなって、チームがペースダウンしたような感じでした」と明かした洛南・吉田裕司コーチ。

対する東山は、3回戦でダークホースと目されていた福岡大附属大濠(福岡)に大差で勝利し、準々決勝の報徳学園(兵庫)戦では、留学生#9ムトンボ・ジャン・ピエール(以下ジャンピエール)のファウルトラブルで苦戦を強いられながらもしのいで見せた。洛南との「京都対決」が決まった直後、「京都のチームどうしメインコートで戦えるのは誇らしいけど、絶対に譲れない。京都の意地の張り合いみたいですけど、京都府予選のリベンジをしたいです」とライバル対決を見据えていたのは東山の大澤徹也コーチだ。

東山の司令塔であり、キャプテンでもある#11米須玲音がコーチに同調する。

「(京都府予選で)洛南に負け、どん底まで落とされて、一からやり直そう、と。なぜ、洛南に負けたのかをみんなで確認しましたし、練習では、残り5分15点ビハインドという状況を想定してどう戦うかという練習も重ね、この大会で活きているな、と感じているんです」

東山の、そんな気迫がコートにぶつけられた。特に東山#4米須が前日までの試合よりギアを上げて洛南ディフェンスを果敢に攻める(3ポイントシュート1本を含む22得点、10アシスト)。たとえシュートが外れても#9ジャンピエールがリバウンドをフォローし、洛南の追撃を許さず(17得点、16リバウンド)、87-67の快勝。接戦が予想されながら大差で敗れた洛南にとって痛かったのは、得点源の#5小川敦也が前日の正智深谷戦で負傷し、準決勝の欠場を余儀なくされたことである。洛南・吉田コーチが言う。

「小川がいないせいにしたくないが、(チームとして)万全の状態ではなかった。精神的に、そして攻撃力も落ちました。留学生がいて他の選手が活きるのと同じように、(洛南にとっては)小川がいて他が活きる。それだけに小川がいなくて、焦点を絞られてしまいました」

その#5小川は骨には異常がなく、足首のねんざという診断。ただし、精密検査が必要ということでドクターストップがかかった。車椅子に座する#5小川がうなだれるようにしながら――。

「決勝まで行って、卒業した先輩や後輩たちに恩返ししたかった。でも、頼れる仲間なので『頑張ってくれよ』という思いでした。みんなが『決勝まで行って、おまえをベスト5に入れる』と言ってくれて、ぐっときた…。コートに立てず申し訳ない、という思いで、みんなに託しました。大会に入ってうまく行かないところもチームとしてあったのですが、試合に出られない3年生が『もっと盛り上げていこう』って言ってくれて、一丸となって戦える雰囲気になっていたんです。それだけにドクターストップがかかった時、つらかったです」

#5小川は、最後の力を振り絞るようにして、本心を明かしてくれた。

文/渡邉淳二 写真提供/日本バスケットボール協会



シェアはこちらから!!

新着記事

高校バスケ特集企画

トップへ戻る