2019/04/16

【bjcup2019】プロ選手になるための学校「開志学園」が2年目に挑む

「バスケットボールジャパン2019東進ハイスクールU18」のプログラムに、次のように表記されているチームがあった。

福島ファイヤーボンズU18(開志学園高校)――。

 文字どおり、Bリーグ2部に所属する福島ファイヤーボンズのユースチームであるが、学校名がカッコ書きで併記されている。その真意を安藤太郎HC(ヘッドコーチ)がこう語る。

「4年前に福島ファイヤーボンズU15が活動を開始し、中学を卒業した後、それぞれ高校に進学していたのですが、U15で指導したことを『つなげられる学校』があれば選手のためになるのでは、と考えました。福島県内の強豪校と並んで選択肢の一つにしてもらえればと、昨年4月に開志学園は開校したのです」

 高校の部として活動しインターハイやウインターカップを目指すとともに、引き続き福島ファイヤーボンズのユースチームとしても活動するというバスケットボール界では前例のない試み。部活動でありながら「プロ選手になるための学校」(安藤HC)でもあるというわけだ。

 昨年の1年生が1期生。すなわち新年度を迎えた今大会でも新1、2年生のみのチーム編成。それでもウインターカップ3位の桜丘(愛知)との初戦では接戦に持ち込む健闘を見せ、全国大会出場経験のある桐生第一(群馬)には見事、勝利を収めた。1年生だけで臨んだ福島県新人大会で県内3位に食い込んだ実力をいかんなく発揮した格好である。

 外部コーチである安藤HCとともにチームを指導するのは瀬尾裕史監督だ。一昨年まで茨城県の中学校で采配を振るい、3度の県大会優勝にチームを導いた。そうした指導力が高く評価されて昨年、チームの監督として新設校に赴任した。

「勢いで戦っている状態で、期待値の高いシュートを打つというテーマがまだできていない」とチームを厳しく見つめる瀬尾監督。それでも新たな取り組みの下で成長する選手たちの姿に瀬尾監督は手応えを感じているようだ。同監督が選手育成およびチーム作りの方針をこう説明する。


福島ファイヤーボンズ#6佐藤翔太

「スペシャリストを育てるのではなく、オールラウンドでプレーできる『マルチプレーヤー』を育てたいと思っています。同時にプロのレベルに達するには、『リングの上でプレーする』ことが攻防で欠かせません。そこで高さを備えられるだけの身体能力の強化も大事なテーマとしています。そのためにストレングスコーチだけでなく栄養アドバイザーもいます。また13時から練習を開始できる学校のカリキュラムになっていて、睡眠時間すなわち休養も十分に考慮させているのです」

 今大会にはエースである#5宇佐見博已が欠場していたものの、#6佐藤翔太が3ポイントシュートを立て続けに決めるなど攻撃を牽引した。

「この大会には全国大会を経験している学校が多いので、今日戦うまでは自信がありませんでした。桜丘(愛知)もウインターカップで見ていて遠い存在だったので、そのチームに対してシュートをけっこう決められてチームとしても戦えたので自信がついたし、桐生第一(群馬)には勝ててうれしかったです。最高の環境の下で練習させてもらっているので、これからもっとスタミナをつけて、最後まで当たり負けしないようにフィジカルも強化していきます」

 このチームに全国大会で再会できるのはいつか。そしてBリーグの檜舞台に上がる選手は現れるのか、楽しみでならない!

文/渡邉淳二 写真/井出秀人、若生悠貴

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