2017/08/30

2017インターハイ 【注目ルーキー】 三谷 桂司朗(広島皆実#10/189㎝/1年)


準々決勝の福岡第一戦。#10三谷桂司朗は3年の#8深渡瀬海とともに、前半は相手センターにポストで仕事をさせないうまい守りを見せた

三谷 桂司朗(広島皆実#10/189㎝/1年)
Keijiro MITANI

勝負強さが光ったこの夏
1年とは思えぬ落ち着きぶりで
シュートにリバウンドに大活躍

 この夏、鍛えられた脚力と合わせプレーの上手さで8強入りと快進撃を見せた広島皆実。躍進の原動力の一人となったのが、1年の三谷桂司朗だ。線はまだ細いが、1年とは思えない落ち着きぶりで、毎試合、コンスタントに得点を量産した。1回戦の前橋育英線は16得点、11リバウンド。2回戦の東海大付諏訪線は16得点、10リバウンド、3回戦の高知中央戦はチームハイの24得点、6リバウンド。準々決勝の福岡第一戦は15得点、9リバウンド。

  3年の#8深渡瀬海(ふかわたせかい:191㎝)とのハイロープレーも、息の合ったところを随所に見せた。視野の広い深渡瀬の上手いアシストによるところも大きいが、三谷自身も視野の広さをもっており、互いに補完し合って試合を経るごとにチームの大きな武器になっていった。藤井貴康コーチも「今年は三谷の加入が大きい。試合をするごとに成長を見せてくれ、チームがスケールアップした」と語る。


ミドルショット、ドライブからのレイアップと多彩な攻めで得点を重ねた三谷

 三谷自身は「自分がこんなに点数を取れるとは思っていなかった」と語る。キャプテンでありポイントガードの#4原未来斗も、「大会前は、正直言ってこんなに点を取れる選手ではなかった。練習試合でもあまりよくなかったから」と言う。
 「ポテンシャルが高いのは入学したときから分かってはいましたが、6月ごろまでは桂司朗(三谷)の良さをうまく引き出せていなかったです。深渡瀬との2対2も練習ではやっていましたが、桂司朗自身のオフェンス、ディフェンスがあまりよくなかったから、よくハッパをかけていました。それが、大会に入って初戦で吹っ切れた感じで点を取り出した。リバウンドでもチームを救うリバウンドを取ってくれ、毎試合、助かりました」と言うキャプテンの原。

 大会に入ってからの三谷は、藤井コーチもチームメイトも驚く活躍を見せていく。

 「ずっと調子が悪くて、チームに迷惑をかけてきました。でも、大会に入ってからは、先輩たちが『思い切りやってこい!』と励ましてくれたので、あまり緊張もせずに試合に臨めました。1年なので、プレッシャーもなく、落ち着いてできました」
 そう言ってはにかんだ笑顔を見せる三谷。

 インターハイ本番で一躍、チームに欠かせない戦力に成長した。何よりも光ったのが、相手ディフェンスをよく見て落ち着いてシュートを決めるシーンだ。滞空時間の長いジャンプから態勢を変えながらシュートを決める場面もあった。勝負強さと身体能力の高さをうかがわせるシーンだった。

 井口中3年の時には広島県大会で準優勝し、中国大会に出場した。当時の身長は185㎝で、「将来を見すえて」3番としてミドルショットや3ポイントを練習していたと言う。広島皆実に進学したのは、「ミニバスのコーチが皆実の出身で、強く勧められたから」と話す。


相手センターへのボックスアウトなど地味なところでのディフェンスが光った広島皆実。三谷も必死のディフェンスでチームに貢献した

 準々決勝の福岡第一戦では、前半は自分たちのリズムで勝負ができリードを奪ったが、後半は相手の高さとスピードを止めることができなかった。だが、高知中央、福岡第一と、留学生のいるチームと連続して戦ったのは大きな経験となった。

 「福岡第一とのゲームでは、前半は留学生センターを2人または3人で守ってポストでやらせないディフェンスができていたと思います。自分のシュートも前半は決めることができましたが、後半はディフェンスで体力を削られてしまい、自分のプレーができなかった。やはり相手の当たりが強く、留学生センターの戻りも速かった。そこがやはり違っていました」(三谷)

 藤井コーチにとっても三谷の成長は、予想以上だった様子だ。
 「今大会はとくにかく物怖じせずにやってくれました。吸収力がピカイチだということを改めて感じました。ミドルもドライブも持っており、視野も広い。将来的には3番プレイヤーになると思いますが、まずはインサイドで身体を張るプレーを覚えさせてから、外のプレーを覚えさせていきたい。単純に外角シュートだけでごまかしのプレーでは将来、通用しませんから」

 三谷自身も自分の課題を明確につかんだようだ。
 「思ったよりも自分のやりたいプレーができたので、そこは伸ばしていきたいです。さらに留学生に対するディフェンス力をもっと身につけ、次に対戦したときには留学生のいるチームにも勝てるようになりたいです」

 この夏は「プレーするのが楽しかった」と笑顔を見せる三谷。これからどんな成長を見せてくれるか、楽しみなプレーヤーだ。


しなやかなプレーという持ち味を伸ばしながら、今後はフィジカルの強さも求められてくる


下級生のときから主力を務めてきた3年生はゲーム経験が豊富。その鍛えられた脚力が大きな武器となり、1年の三谷も伸び伸びプレーできる要因となった


取材・文/舟山緑
写真/一柳英男

◆2017インターハイ 【男子勝ち上がり】

◆2017インターハイ 【広島皆実】 走るバスケットで初の8強入り

◆2017インターハイ 【出場校名鑑】


シェアはこちらから!!

新着記事

高校バスケ特集企画

トップへ戻る