2017/05/30

めざせ!2017インターハイ 【注目選手】 坂本 聖芽(中部大第一#5/181㎝/SG/3年)

坂本 聖芽(中部大第一#5/181㎝/SG/3年)
Seiga SAKAMOTO


聖芽(せいが)という珍しい名前は、「聖なる芽が生えて来るように。強く育ってほしい」という両親の願いから命名された

ワイルドなドライブとシュートの勝負強さ
「本気のゴールアタックを見せます!」

 坂本聖芽は上尾大石中時代、地元・埼玉のガウチョーズというクラブチームにも所属、そのチームのメンバーとして全国ジュニア選手権で優勝、MVPに輝いた。その当時から点取り屋だった。アジリティとスキルを生かしたプレイは当時から注目され、現在のプレイスタイルにつながっている。得点以上に印象に残る選手だった。ガウチョーズで指導した目由紀宏(さっかゆきひろ)コーチが当時の坂本を次のように評する。

 「全中オールスターでは2年から起用したものの、精神的に波があり、いま一つ力を出し切れなかった。その後、パスを返さないで1対1をやりきることを求めたら、タフショットを決められるようになった。でも、実は聖芽は目がいいので、パスもうまい。その後は、厳しい指導にも動じなくなった」

 #5坂本聖芽と#4星野京介は、今や中部大第一が誇るダブルシューターだ。フォワードとガードというポジションの違いはあるが、どちらも甲乙つけがたい。もっとも同じシューターといえど、タイプはまるで異なる。クイックリリースのスリーポインターの星野。これに対し坂本は、ドライブも兼備。インサイドにもぐりこんでディフェンスとの間合いをはかったダブルクラッチシュートやタフショットをねじ込むこともしばしばだ。そのワイルドなドライブは、相手チームの脅威になっている。


力強いドライブが坂本の持ち味でもある

 「星野がボールを持っていたら、僕は合わせる側になる。逆に、僕がボールを持ったらあいつが合わせたり。ボールを持ったら後は任せる。基本、ガードといっても自分は点を取るガードをやっているので、そこは全体を見て判断しています」。坂本は星野とのコンビネーションについてそう語る。

 一方、星野は「聖芽とは1年のころからずっとやってきて、負けたくないという気持ちもあるし、あいつが得点を取ると、自分も取らなきゃなと思う。劣勢の試合になったら、ひそかにドライブとか決めてくれて頼もしい存在。聖芽は、攻防で軸になっている気がする」と、パートナーである坂本をそう評する。

 坂本から見た星野は、「僕はドライブに行ってさばくと、星野がスリーポイントで貢献してくれる。すごく楽しいし、確率がいいのであいつを中心にパスを回せれば点を取ってくる。キャッチ&シュートが速く、ナンバーワンだと思います。コーチングといって、ベンチにいる時は外から声をかけてくれる。プライベートは、バスケ以外はアホな所もありますが(笑)。モチベーションを上げるために声を出してくれるムードメイカー的な存在でもある」と語る。

 シューターというとオフェンスに目がいきがちだが、常田健コーチの要求はもっと足元を見据えている。日ごろから口をすっぱくして言っているのは、やはりディフェンスだ。本人もそこはかなり意識している。

 「中学校時代はザルというか、ディフェンスはスコスコ抜かれていました(笑)。中部大第一に入って鍛えられ、少しはできるようになりました。常田先生にディフェンスがダメだと1年の時から言われてきたので、練習でも力を入れています。ディフェンスはノーミドル。ミドルラインにはドリブラーを行かせない。ディレクション(方向づけ)を常に意識しています」
 そう話す坂本だが、常田コーチの評価は「まだまだ物足りない」と厳しい。

 「2人のマークマンは相手のエース格。お前らについてくるディフェンスは、死ぬほど頑張ってマークしてくる。シューター同士のマッチアップなんだから。相手は自分が得点を取れない時にはお前らにも点を入れさせないよう、よりハードにディフェンスをしてくる。おまえらも同様に相手を厳しく守っていかないと。それを言葉で単純に教えるよりも、試合の中で感じほしいと思っている。相手に簡単にシュートをさせるな!と」(常田コーチ)


1試合の最高得点は、今年の新人戦愛知県大会、愛知産大戦での40得点だ


 「自分の持ち味は外角のシュートと、ドライブ。あいたら打つことは意識していて、打てるところは打つ。ディフェンスが来たら抜く。簡単にプレイすることを心がけています。さらにピック&ロールを使ったり、留学生のセンターをうまく使って2対2で合わせたりすることも取り組んでいます」

 坂本の最終的な目標はポイントガードになることだ。だが、「いつさばいて、いつドリブルをつくかというまだ判断ができない」と話す。「パスすればいいところをドリブルでミスしたり、ドリブルアタックが多すぎてオフェンスが重たくなる」という課題を目下は抱えている。NBA選手では、カーリー・アービング(クリーブランド・キャバリアーズ)みたいなプレーヤーになりたいとも話す。

 目標は日本一だ。「まず日本一にふさわしい人間になりなさい」という常田コーチの教えがある。プレイもプレイ外でもだ。自分で考えて行動する自立性も求められている。

 「今年は新しい留学生が入り、去年以上に練習がきつくなっています。本気で今年は(日本一を)狙っていきたいと思っています。そのためには、判断力と、攻め気を失わずにプレイすること。パスをすると弱みになる。常にリングを見て、ずっと常に攻め気で行くことを心がけたい!」

 そう語る坂本の本気のゴールアタックを、福島の地でとくと観てみたい。


取材・文/清水広美
写真/若生悠貴


来年の愛知で開催されるインターハイを見すえて、中部大第一は下級生が多い


今年と来年と“勝負の年”の中部大第一。ベンチの選手も声をからす


※愛知県インターハイ予選の結果はこちら
※東海ブロック大会は、6月17日(土)、18日(日)、三重県鈴鹿市で開催

◆次回の「注目選手」の紹介予定
 
 ◇八村阿蓮(明成#8/194㎝/C/3年)選手……6月1日掲載

◆注目選手◆バックナンバー
 ◇津田 誠人 (洛南 #6/192㎝/F/3年)
 ◇星川 堅信 (洛南 #15/188㎝/SF/1年)
 ◇伊藤 領  (開志国際 #4/180㎝/G/3年)
 ◇和田 蓮太郎 (開志国際#13/197㎝/SF/2年)
 ◇児玉 海渡 (能代工業#5/184㎝/F/3年)
 ◇新田 由直 (能代工業#6/188㎝/PF/2年)
 ◇保泉 遼 (市立船橋#4/181㎝/SG/3年)
 ◇野崎 由之 (市立船橋#7/180㎝/SF/3年)
 ◇中田 嵩基 (福岡大附大濠#13/173㎝/PG/2年)

 ◇土家 大輝 (福岡大附大濠#12/173㎝/PG/2年)
 ◇星野 京介 (中部大第一#4/182㎝/SF/3年)

◆能代カップのレポート、結果などはこちら
◆能代カップで光ったルーキーたち01、02はこちら
シェアはこちらから!!

新着記事

高校バスケ特集企画

トップへ戻る