2017/05/24

めざせ!2017インターハイ 【注目選手】 野崎由之(市立船橋#7/180㎝/SF/3年)

野崎 由之(市立船橋#7/180㎝/SF/3年)
Yoshiyuki NOZAKI


市立船橋が誇る“強力スリーポイント砲”
かつてのライバルは今や相棒に

 市立船橋の#7野崎由之と#4保泉遼は、チームを代表する両ウイングだ。ともに強力なスリーポイント砲の持ち主である。さかのぼること3年前、全中の千葉県予選で野崎は辰巳台中、保泉は前原中のエースとして決勝で激突。2人のスリーポイントが火花を散らし合った。当時、野崎は県大会1回戦で44得点と最多得点を叩き出している。

 この2人のシューターが高校ではチームメイトになった。先に試合に出て活躍したのは保泉だ。そんな保泉に、野崎はライバル心を燃やしているように見えた。だが、昨年後半あたりに変化が生じてきた。ウインターカップあたりから野崎のプレイタイムがグッと伸びてきたからだ。闘争心をむきだしにせず、“相棒”的な部分が生まれ、2人の関係も変わってきた。

 「最初はライバル意識が強すぎました。今は一緒にチームを引っ張っていこうという相棒ですね。自分たちの代になってからはさらに2人でチームをまとめられるようにやっています」と、野崎はその心境の変化を口にする。


多彩なシュートで得点源となっている野崎

 近藤義之コーチは「シューターといっても2人はタイプが異なる」と話す。

 「野崎のほうが完璧なシューター向きの性格をしています。あっけらかんとして、もう少し反省しろよと思ったりしますが(苦笑)、何も考えていない。ただ、それが5人で調和を取る時に必要となる。ここでガッと行ってくれと思う時間帯にガッと行ってくれたり。たまにやりすぎて壊すこともあるけれど、打開する力があるのは野崎の方です。ガッといくのを1回やると、2回くらいディフェンスで休みますけど、ね(笑)」
 野崎の長所と短所を近藤コーチはそう指摘する。

 野崎のプレイは多彩だ。ガツンと行きそうで、ふわりとフェイダウエイ気味に打ってみたり。その辺は野崎の感性に任せていると、近藤コーチは言う。

 「野崎の方が軸がぶれない。下がってもステップインしても。保泉は軸が回転してぶれてしまう。保泉はあまりいろんな形で得点を取れる選手ではないので、シュートの持って行き方は限定しています」と言う近藤コーチ。勝負強さは保泉。一方の野崎は、得点力にバリエーションがあるタイプと言えそうだ。

 キャプテンの保泉は、野崎をどう見ているのか。
 「去年から試合に出ている経験を生かして、2人で協力してチームを引っ張っていけたらと思います。野崎の調子がいい時は自分も楽にプレイできるけど、能代カップの開志国際戦では調子が上向かず何回もベンチに下がりました。落ちた時に自分で修正することができたらと思っています」(保泉)



 市船の強力な両ウイングの存在は、ライバルチームにもすでに知れ渡っている。市船に主導権を握らせまいと、ディフェンスもボックス&ワンやトライアングル&ツーを仕掛けられることが多い。だからこそ、この両ウイング以外の選手たちがどれだけ得点を取れるかがチームの課題になっている。
 能代カップでも、ハイスコアになった試合は、3人目のシューターである#6薬丸侑平(2年)がつないだ。2月の関東新人戦では、この薬丸のシュートが落ちないために相手が根負けした。保泉、野崎までは抑えられるけれど、3人目の得点源が機能すると、市船のリズムになる。

 「いい時はそのまま行けるけれど、後半に少しのミスで沈んでしまうと、その時間が長引いてギアを上げられなくなる。能代カップでは2人で得点だけでなく、リバウンドも積極的に行ったことで、大会に入る前よりはいい状態で戦えました」と語る野崎。

 相手に厳しく守られたときにステイしてしまうとチームのオフェンスの流れが悪くなる。だからできるだけ動き回り、自分のリズムで打てるときに打つように意識していると言う。

 「そうすることでチームの得点も伸びる」と、野崎は感じている。課題は、動き回ることで4Q途中でバテてしまい、脚が止まってしまうので、スタミナをつけることだ。また、流れが悪い時間帯にプレイでも声でもチームを引っ張って雰囲気をあげられたらと考えている。

 目標にしている選手は、千葉ジェッツのシューター、石井講祐選手(東海大卒/SG)だ。
 「チェックされても動きまくり、大事なところで高確率で決めるシューター。Bリーグの前座試合の後、よく試合を見るのですが、石井選手のプレイは特に意識して見ています。あこがれの選手です」

 市船の強力な両ウイングである野崎と保泉だが、2人が同時に当たる試合は意外と少ない。「こっちが立つとあちらが、あちらが立つとこっちがダメと、一緒に両輪が回ることはあまりない」と、苦笑いする近藤コーチ。市船が全国で上位に勝ち進むための鍵となるのは、野崎と保泉のシュートが爆発することにほかならない。


3人目の得点源である#6薬丸侑平(173㎝/2年)

エースの2人が厳しいマークにあったとき、いかに周りがオフェンスで突破口を開けるかがチームの課題になっている。#5庄司理宇(186㎝/3年)

※千葉県インターハイ予選は、6月17日(土)、18日(日)、23日(金)、24日(土)、八千代市で開催。
※関東男子ブロック大会は、6月3日(土)、4日(日) 東京体育館(東京都渋谷区千駄ヶ谷)で開催。

◇関東大会男子の組み合わせなどはこちら

◆次回の「注目選手」の紹介予定
 
 ◇中田嵩基(福岡大附大濠#13/173㎝/PG/2年)……5月26日掲載予

◆注目選手◆バックナンバー
 
◇津田 誠人 (洛南 #6/192㎝/F/3年)
 
◇星川 堅信 (洛南 #15/188㎝/SF/1年)
 
◇伊藤 領  (開志国際 #4/180㎝/G/3年)
 ◇和田 蓮太郎 (開志国際#13/197㎝/SF/2年)
 ◇児玉 海渡 (能代工業#5/184㎝/F/3年)
 
◇新田 由直 (能代工業#6/188㎝/PF/2年)
 ◇保泉 遼 (市立船橋#4/181㎝/SG/3年)

◆能代カップのレポート、結果などはこちら
◆能代カップで光ったルーキーたち01、02はこちら

取材・文/清水広美
写真/若生悠貴

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